バーズ・ビュー株式会社

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地域を越えた搬送の最適化を目指して iPad と CLOMO で救急医療の質向上を目指す

携帯情報端末を導入する上で、最も重要な課題となるセキュリティを CLOMO MDM が解決

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  • POINT 1

    盗難・紛失時の情報漏えい対策

    携帯性が高く、自由に持ち運ぶことができるがゆえの盗難・紛失時の情報漏えいリスクを低減するため、リモートでのデバイス管理機能を備えた CLOMO MDM を採用。

  • POINT 2

    端末の現在の状況を把握

    救急隊の移動とともに移動し続ける iPad の状況を把握するために、リモートでの情報取得が可能な CLOMO MDM を採用。

  • POINT 3

    プロファイルの一括適用

    CLOMO MDM の、セキュリティのルールや機能制限など、様々なポリシーを一括適用機能が、スムーズなデバイス運用を支援。


『Right Patient, Right Place, Right Time を目指したシステム』

一分一秒を争う救急医療の現場において、情報伝達は文字通り生命線を握る重要なポイントです。医療機関では診療状況を、救急隊は患者の状況を互いに共有することが「Right Patient, Right Place, Right Time」につながります。

CHORD-Jと HIMAP が開発した e-MATCH は、救急医療の質とアウトカムの改善を目的とした「Right Patient, Right Place, Right Time」を実現するツールです。
e-MATCH は iPad 上で動作するアプリケーションですが、その iPad端末を適切に管理する目的でアイキューブドシステムズの「CLOMO MDM」が活躍しました。

1秒を争う救急医療現場に最も必要なのは「情報」

ー タイムリーな情報の共有が最適の搬送を実現する救急の現場では、「タイムリーな情報の共有」が課題のひとつでした。

病気や事故で救急搬送が必要になったとき、傷病者を搬送する救急車の中では、まず救急隊が患者の様子を観察し、その状況にふさわしい適切な受け入れ先医療機関を探します。そしてその医療機関での受け入れ状況を確認し、搬送します。

このとき、各医療機関の受け入れ状況、緊急度の判定、緊急度と病態別の受入可能医療機関のリストなどが必要となります。

 

これらの病院選定をスムースにするためには、できるだけ正確な情報を共有することと、意思決定支援の仕組みが重要になります。e-MATCH では、眼の前の患者さんの観察・記録を行うと、e-MATCH が搬送実施基準に基づいた緊急度と重症度の判定を行い、その患者を受け入れることができる医療機関を現地から最も近い順に表示することが可能です。また、患者の情報を複数の医療機関に予め伝達する事が可能で、これによって搬送先決定までの時間が短縮できると考えています。

e-MATCHによる情報の創出とフィードバック

e-MATCH で記録されたデータは、救急搬送の照会、受入、診療の検証を行い、継続的な質改善を目的としたレポートとしてフィードバックされます。救急医療の質にかかわる各種の指標、および照会関連データ、搬送関連データなどを地図にマッピングし、日報ベースでレポートを作れます。

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図:医療機関選択画面 (平成23年度版 総務省 地域 ICT 利活用事例より引用)

重症外傷の対応時応需割合は16.5%向上。数字が示す e-MATCH の成果現場の意思決定に役立つ仕組みができた!

e-MATCH を導入した結果、重症外傷が対応できると意思表示がされていた医療機関で受け入れ可であった割合 (対応時応需割合) は前 53.8%(H23/4/1~7/31) から後 70.3%(H24/9/1~1/31)と16.5%増加しました。また、重症外傷で現場での照会回数が4回以上必要だった割合も前15.4%(H23/4/1~7/31)から後 9.7%(H24/6/1~1/31) と 5.7%減少し、奈良県における e-MATCH 導入は一定の成果を上げたと言えるでしょう。

 

また、利用者の声としても、救急隊からは「従来は紙で搬送先の選定や対応の記録を行っていたものが、簡単な端末操作で受け入れ可能状態を把握し、医療機関を選定、記録できるようになった」「搬送や対応のデータ蓄積と評価が出来るため、より改善が進む」とのポジティブな声が挙げられました。またサービスを運用する奈良県からも「救急隊と医療機関での対応のレポートに基づく、PDSA サイクルを実行可能」という評価がされています。

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図:医療機関選択画面 (平成23年度版 総務省 地域 ICT 利活用事例より引用)

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図:患者観察所見共有画面 (平成23年度版 総務省 地域 ICT 利活用事例より引用)

“デリケートな情報”は CLOMO MDM が守る

医療現場に望まれる安全性を過不足なく提供する e-MATCH では、携帯情報端末を使って患者の情報を入力したり、搬送先情報を閲覧します。利用端末の選定においては、専用端末ではなく民生品を利用し、一般的な OS 上でシステム構築を進め、コストを削減することが重視されました。このシステムでは携帯情報端末として iPad(3G+WiFi)が選定され、2013年5月時点では240台の iPad が導入されています。

専用端末を利用しないということは、安全性を考慮した仕組みにしなくてはなりません。また、端末の紛失や盗難にも備える必要があります。e-MATCH ではアイキューブドシステムズが提供する CLOMO シリーズが採用されました。

 

CLOMO MDM は iPad を含むスマートデバイスを遠隔管理理することが可能です。e-MATCH で利用している端末を万が一紛失した場合でも、遠隔からデバイスの初期化、起動ロックを実施することができるため、端末からの情報漏えいを防ぐことができます。また、一括して端末情報の取得やプロファイルが適用できるなどの機能が評価され、e-MATCH での採用がきまりました。

携帯情報端末を導入する上で、最も重要な課題となるセキュリティ。多くの導入実績を持つ「CLOMO」は、医療の現場でも活躍しています。

地域を越えた搬送の最適化を目指して iPad と CLOMO で救急医療の質向上を目指す

現在、e-MATCH は奈良県全域の消防本部と救急医療機関(「奈良県傷病者の搬送・受入れの実施に関する基準」に記載されている医療機関)に導入され、「奈良県救急医療管制システム」と呼ばれ、県全体の救急医療における管制塔の役割を担っています。救急医療の質とアウトカムの改善は、奈良県の問題ではありません。今後は、他の地域での利用や、県域を越えた救急医療情報の共有や搬送の的成果に役立って行く事を目指しています。

 

その中で重要な役割を持つ iPad と CLOMO MDM。救急医療の分野でも、携帯情報端末が活躍する時代がやってきたと言えるでしょう。

※本事例中に記載の内容は掲載時点のものであり、閲覧される時点にて変更されている可能性があることをご了承ください。

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  • 2012年10月設立
  • 地域医療・救急医療

CLOMOが解決した課題

  • 盗難・紛失時の情報漏えい対策

  • デバイスの現在の状況を把握

  • プロファイルの一括適用